村上ファンドで有名な村上世彰さんが書かれた
自叙伝とも言える本「生涯投資家」を読みました。
「コーポレートガバナンス」という大義の元で、
ぬるま湯体質の日本企業と相対した村上さんが、
当時を回想して、ご自身がどのような思いで行動していたかを語られています。
東京スタイルに対して行ったプロキシーファイトや、
メディアを騒がせたニッポン放送、フジテレビの
買収騒動、インサイダー疑惑についての話は
迫力十分でとても面白かったです。
アメリカのウォーレン・バフェットもそうですし、
結局、成功してる投資家ってバリュー投資ですよね。
市場で割安になっている企業を安く買って、
適正価格になってきたところを売りぬける。
村上世彰さんはモノ言う姿勢がバフェットとは違うかと思いますが、
基本の投資スタイルは同じですよね。
村上ファンドが銘柄を選ぶ方法として、
こう書かれていました。
「私はファンドで投資する銘柄を選ぶ際、時価総額に占める現預金(不動産、有価証券など換金可能な資産を含む)の割合、PBR、株主構成などを点数化してスクリーニングをする」
バリュー投資ですよね。
異常に割安な会社について、
「ニッポン放送とフジテレビ」の章で以下のようにわかりやすく書いてくれています。
「規模の小さな親会社(当時のニッポン放送)の時価総額が保有資産を常に下回る、いびつな状況だった。簡単に言ってしまうと、現金一万円の入ったお財布を七千円の値段で売っているようなものだ。」
このたとえ、わかりやすい。
いろんなリスクと戦ってきたのは大変だったんでしょうが、
株をまた始めたいな~と思わせてくれる本でした。
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